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投資詐欺・怪しい儲け話の見分け方|初心者が狙われやすい手口

サイト管理人
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株式投資歴20年。米国株・海外株・FX投資の経験をもとに情報をお届けします。
「元本保証で月5%」「私が教えるとおりに買えば必ず増えます」——SNSやネット広告で、こうした言葉を見かけたことはないでしょうか。投資を始めようとしている人ほど、こうした話は目に入りやすくなります。この記事では、警察庁・金融庁が公表している資料をもとに、初心者が狙われやすい手口と、その場で確かめられる見分け方を整理しました。

① なぜ「投資初心者」が狙われやすいのか

まず、これは「うっかりした人だけが引っかかる話」ではありません。警察庁が公表した令和7年(2025年)の確定値によると、SNS型投資詐欺の認知件数は9,523件、被害額は1,288.0億円で、いずれも前年から約1.5倍に増えています。SNS型ロマンス詐欺と合わせると、認知件数15,168件・被害額1,834.3億円という規模です。

被害者の年齢層を見ると、男女とも40代から60代が多数を占めています。「お年寄りが狙われる話」というイメージとは少しずれていて、働き盛りで、ある程度まとまったお金を持っている層が中心です。

そのうえで、投資を始めたばかりの人が狙われやすい理由は、だいたい次の3つに整理できます。

🌿 初心者が狙われやすい3つの理由
  • 相場の「普通」を知らない——年利3%が妥当なのか、月利10%があり得ないのかの感覚がまだない
  • 検索履歴やSNSの行動から見つけやすい——投資について調べるほど、投資系の広告が表示されやすくなる
  • 「知らない自分が悪い」と思ってしまう——専門用語で説明されると、疑問を口に出しにくくなる

逆に言えば、「相場の普通」をひとつ知っておくだけで、だいぶ引っかかりにくくなります。ここは後ほどチェックリストの形で整理します。

② よくある手口5つ

ここからは、公的機関が注意喚起している代表的なパターンを見ていきます。特定の業者名を挙げるのではなく、「こういう形で来たら要注意」という型として覚えておくのがおすすめです。手口の名前や見た目は次々に変わりますが、型そのものはあまり変わりません。

手口1:SNSのDM・グループへの誘導からの高配当勧誘

InstagramやFacebook、X(旧Twitter)などでダイレクトメッセージが届き、そこからLINEのグループやチャットに誘導される——という流れです。警察庁の資料では、SNS型投資詐欺の当初の接触手段のうちダイレクトメッセージが3,549件(全体の37.3%)を占め、そのツール別内訳はInstagramが1,000件、LINEが633件、Facebookが485件となっています。

そして、被害に遭ったときの連絡ツールは93.5%がLINEでした。「最初はSNS、途中からLINEのグループへ」という動線が、ひとつの典型だと分かります。グループの中では他の参加者が「今月も利益が出ました」と書き込んでいることがありますが、その参加者が本物の投資家である保証はどこにもありません。

手口2:著名人になりすました広告・SNSアカウント

有名な投資家や経営者、テレビでよく見る人の写真や動画を無断で使った広告から、投資グループへ誘導するパターンです。警察庁は令和7年の傾向として、バナー等広告について「著名人の画像や動画を無断で使用した広告が確認されており、『必ずもうかる』『元本保証』などの文言を含む広告も見られた」と明記しています。

接触のきっかけとしてはバナー等広告が3,785件(全体の39.7%)で最多で、その内訳はYouTubeが1,024件、投資関連サイトが697件、Instagramが617件です。つまり、普通に動画を見ているとき、普通に記事を読んでいるときに目に入る形で届きます。

⚠️ 「本人の写真が出ている」は本物の証拠になりません
写真も、動画も、肩書きも、無断で使うことができます。近年は生成AIで作られた動画も出回っています。本人が出ているように見えることは、その話が本物である根拠にはまったくなりません。気になった場合は、広告のリンクからではなく、その人の公式サイトやテレビ局などの一次情報から確認してください。

手口3:登録を受けていない業者(特に海外所在をうたう業者)

日本国内で投資家からお金を預かって金融商品の取引を行うには、原則として金融商品取引業の登録が必要です。この登録がない業者は「無登録業者」と呼ばれ、金融庁が繰り返し注意喚起をしています。

金融庁の説明によると、無登録業者との取引では出金を拒否されたり、法外な出金手数料を請求されたり、急に連絡が取れなくなったりするトラブルが報告されています。「口座の画面上では利益が増えているのに、出金しようとすると『税金の前払いが必要』『手数料を入金してください』と言われて、さらにお金を求められる」という流れは、この型の典型です。

なお、無登録業者が未公開の有価証券を売り付けた場合、その契約は金融商品取引法上、原則として無効とされています(一定の例外あり)。ただし「法律上無効だからお金が戻ってくる」とは限りません。相手が海外にいたり、すでに連絡が取れなくなっていたりすれば、実際の回収は非常に困難です。入り口で止めるのがいちばん確実です。

手口4:「絶対」「元本保証」といった断定表現

これはいちばん分かりやすいサインです。値動きのある金融商品について「元本保証」「絶対に儲かる」と説明することは、そもそも正規の金融機関では行えません。投資である以上、価格が下がる可能性は必ずあります。それを「ない」と言い切る時点で、話の中身がどれだけもっともらしくても、まずそこで立ち止まるべきです。

「元本保証」という言葉が出てこなくても、「損失は当社が補填します」「マイナスになった分は返金します」といった言い回しも同じです。表現を変えているだけで、言っていることは同じだからです。

手口5:無料セミナー・無料相談からの高額商材販売

「無料の投資セミナー」「初心者向け勉強会」から入り、最後に数十万円のツールやオンラインサロン、コンサルティング契約を勧められる、という流れもよく見られます。セミナー自体が違法というわけではありません。まっとうな金融機関や公的機関が開く勉強会もたくさんあります。

見分けたいのは、その場で契約を迫られるかどうかです。「今日申し込んだ人だけ半額」「席が埋まるので今決めてください」——こうした急かし方が入った時点で、内容の良し悪しにかかわらず、いったん持ち帰る理由になります。本当に価値のある内容なら、1週間後に申し込んでも価値は変わらないはずです。

MEMO
20年投資を続けてきて感じるのは、堅実な投資ほど地味で退屈だということです。相場は逃げませんし、良い投資先は来年も再来年もそこにあります。「今すぐ決めないと枠が埋まる」と急かされた時点で、それは投資の話ではなく、売る側の都合の話だと考えていいと思います。

③ 怪しい話を見分けるチェックリスト

手口は形を変えていきますが、判断の軸は意外とシンプルです。ひとつでも当てはまったら、その場で決めない。これだけで、かなりの部分は避けられます。

チェック項目 当てはまったら
「元本保証」「絶対」「必ず」と言っている 値動きのある商品では、この説明自体が成り立ちません
金融庁の登録業者一覧に載っていない 無登録業者の可能性。取引しないのが原則です
SNSのDMや広告がきっかけだった 被害の約8割が、広告かDMから始まっています
やり取りがLINEのグループに移った 被害時の連絡ツールの93.5%がLINEでした
「今すぐ」「あなただけ」と急かされる 考える時間を与えないこと自体が手口です
出金しようとすると追加の入金を求められる すでにトラブルが起きています。すぐ相談を
暗号資産や個人名義の口座への送金を求められる 正規の証券会社では、まずあり得ない流れです
家族や友人に相談しないよう言われた 相談されると困る、ということです

最後の項目は、特に見落とされがちです。「まだ確定していないので誰にも言わないでください」「他の人に話すと枠がなくなります」といった形で、第三者の目を遮断しようとする言葉が出てきたら、それ自体が強いサインだと考えてください。

⚠️ 「利益が出ている画面」は証拠になりません
取引画面やアプリに表示される金額は、業者側がいくらでも書き換えられます。画面上で資産が増えていることと、実際にお金が引き出せることは、まったく別の話です。判断材料にするなら「表示された数字」ではなく「実際に自分の銀行口座へ出金できたかどうか」です。

④ 金融庁のサイトで「登録業者かどうか」を確認する

ここが、初心者でもその場でできる、いちばん確実な確認方法です。日本で金融商品取引業を行う業者は、金融庁(財務局)の登録を受けており、その一覧は誰でも無料で確認できます。

💡 確認に使える金融庁の公式ページ

確認するときの3つの注意点

1. 相手から送られてきたリンクではなく、自分で金融庁のサイトにアクセスする。検索結果や広告経由だと、本物そっくりの偽サイトに誘導されることがあります。ブラウザのアドレス欄が fsa.go.jp で終わっているかを確認してください。

2. 登録番号を名乗っていても、そのまま信じない。金融庁は、「登録業者の名を騙る無登録業者もありますので、あわせてご注意ください」と呼びかけています。金融商品取引法第31条の3では、金融商品取引業者でない者が「金融商品取引業者」やこれに紛らわしい商号・名称を使うことを禁じていますが、それでも正規の業者に見せかけようとする相手はいます。相手が名乗った登録番号と名称が、一覧に載っているものと完全に一致するかを自分の目で照合してください。似た名前で一文字違い、というケースもあります。

3. 警告書一覧に「載っていない=安全」ではありません。金融庁自身が、「掲載されていない者でも、無登録営業に該当する行為を行っていることがあり得ます」と明記しています。判断は「無登録リストに無いか」ではなく、「登録業者リストに有るか」で行ってください。ここは順序が逆になりやすいところです。

⑤ 勧誘された・不安になったときの相談窓口

「まだ被害には遭っていないけれど、勧誘されて不安」——この段階で相談するのがいちばんいいタイミングです。公的な相談窓口は、被害に遭った後だけでなく、迷っている段階でも使えます。いずれも相談自体は無料です。

窓口 連絡先・受付時間
金融庁
詐欺的な投資に関する相談ダイヤル
0570-050588(IP電話は03-6206-6066)
平日10:00〜17:00/ウェブ受付は24時間
SNSや著名人を装う者からの投資勧誘、無登録業者との取引などが対象。被害に遭った人だけでなく、「不審に思った」「投資しようか悩んでいる」段階の相談も受け付けています
金融庁
金融サービス利用者相談室
0570-016811(IP電話は03-5251-6811)
平日10:00〜17:00
預金・保険・投資・暗号資産など、金融全般のトラブル相談
FINMAC
証券・金融商品あっせん相談センター
0120-64-5005(フリーダイヤル)
月〜金 9:00〜17:00(祝休日・年末年始を除く)
証券会社やFX業者など、登録を受けた金融商品取引業者とのトラブルが対象
消費者ホットライン 188(いやや)
年末年始等を除き原則毎日
郵便番号を入力すると、最寄りの消費生活センターにつながります(通話料は自己負担)
警察相談専用電話 #9110
詐欺の被害に遭った・遭いそうなときの警察への相談窓口。
緊急の場合は110番
⚠️ 「返金します」という二次被害にも注意
投資詐欺の被害後に、「あなたの被害を取り戻せます」と持ちかけて、手数料名目でさらにお金を求めるという二次被害が知られています。被害の相談は、必ず上記のような公的な窓口へ。向こうから連絡してきた「回収業者」に費用を払わないでください。

また、送金してしまった直後であれば、振込先の金融機関と自分の取引銀行に、できるだけ早く連絡することも重要です。時間が経つほど資金は移動してしまうため、「まず警察と金融機関に連絡する」という順番を覚えておいてください。

⑥ 遠回りに見えて、正規の口座がいちばん近道

ここまで手口を見てきましたが、いちばんシンプルな対策は「登録を受けた金融機関の口座で、自分で買う」ことに尽きます。

正規の証券会社の口座であれば、自分の銀行口座から入金して、自分の判断で買い、いつでも自分の意思で売って出金できます。誰かに送金する必要も、LINEのグループで指示を待つ必要もありません。「他人に預ける」という工程そのものが無い——これが、正規の口座を使うことの最大の意味です。

また、正規の金融商品取引業者との間でトラブルになった場合には、前述のFINMACのようなあっせん・相談の仕組みが用意されています。無登録業者との取引には、この受け皿がありません。同じ「トラブル」でも、その後にできることの幅がまったく違ってきます。

どの証券会社を選べばいいか迷っている方は、証券会社の選び方|初心者が最初に見るべきポイントで、手数料・取扱商品・使いやすさの3つの軸から整理しています。まずはNISAから始めたい方はNISA口座はどこで開く?証券会社比較の考え方を、レバレッジのある商品のリスクを知っておきたい方はFXとは?株式投資との違いとリスクもあわせてどうぞ。

まずは登録を受けた証券会社から

怪しい話を避けるいちばんの近道は、正規の口座を自分で持ってしまうことです。口座開設は無料で、すぐに投資を始める必要もありません。

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📌 まとめ

  • SNS型投資詐欺は令和7年に9,523件・1,288.0億円と急増中。被害の中心は40〜60代
  • 接触のきっかけは「バナー等広告」39.7%と「DM」37.3%で約8割。連絡はLINEに移るのが典型
  • 著名人の写真や動画が出ていても、本物である根拠にはならない
  • 「元本保証」「絶対」「今すぐ」「誰にも言わないで」——どれかひとつでも出たら、その場で決めない
  • 金融庁の一括検索(search.fsa.go.jp)で、必ず自分で登録の有無を確認する
  • 「無登録リストに載っていない」ではなく「登録業者リストに載っている」で判断する
  • 迷った段階で相談してよい。金融庁の相談ダイヤル0570-050588、消費者ホットライン188、警察#9110
  • いちばんの対策は、登録を受けた証券会社の口座で自分で買うこと

※この記事は投資に関する一般的な情報提供および注意喚起を目的としたものであり、特定の証券会社・金融商品の勧誘や、個別の投資助言を行うものではありません。また、特定の事業者を批判・断定する意図はありません。統計データは警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」、制度・窓口に関する記載は金融庁・消費者庁・FINMACの公表情報に基づいています(2026年9月時点)。最新の情報は各機関の公式サイトでご確認ください。投資はご自身の判断と責任で行ってください。投資には元本割れのリスクがあります。