【PR】本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。
単元株と単元未満株とは?100株単位の仕組みと、少額で株を買う方法の違い
① 単元株制度とは?「1単元=100株」の意味
日本の上場株式には、単元株制度という仕組みがあります。会社法第188条では、株式会社は、一定の数の株式を「株主総会で1個の議決権を行使できる1単元」とする旨を、定款(会社のルールを定めた基本的な書類)で定めることができるとされています。この「一定の数」が単元株式数で、1単元は議決権の単位でもあります。JPXの用語集でも、1単元の株式の数に相当する株式につき1議決権が付与される、と説明されています。
そして、東京証券取引所での売買は、この単元株式数を単位として行われます。JPXの「売買単位」のページでは、各上場会社が定款で定めた単元株式数を単位として売買が行われ、内国株(日本の会社の株)では100株単位で取引されていると説明されています。つまり、通常の売買では、「1株だけ買う」ことはできず、100株、200株…と、100株の整数倍で注文します。
100株に統一されたのは2018年10月
JPXの「売買単位の統一」のページによると、東京証券取引所をはじめとする全国の証券取引所は、投資家の利便性を高めるため、2007年11月から売買単位を100株に統一する取り組みを進めてきました。取り組みを始めた当初は8種類あった売買単位が、2014年までに100株と1,000株の2種類に集約され、2018年10月1日に、内国株式の売買単位が100株に統一されたと説明されています。
以前は銘柄によって1株、10株、1,000株などバラバラだった売買単位が、いまはそろっているため、「株価×100株」という考え方で、必要な金額の目安をつかみやすくなっています。なお、ここで説明しているのは日本の会社(内国株)の話です。海外株は米国株・海外株投資の始め方をご覧ください。
- 単元株:1単元(多くの上場会社では100株)にあたる株、またはその整数倍の株
- 売買単位:取引所で売買するときの最小の単位。内国株は100株
- 単元未満株:1単元に満たない数の株式。1単元が100株なら、1株から99株
株式投資で使われる基本用語は、株式投資の基本用語集にもまとめています。
② 1単元を買うのに必要な金額の考え方
通常の方法で国内株を買うときに必要な金額は、「株価×100株」が目安です(このほかに、証券会社の手数料がかかる場合があります)。次の数字は、説明のための架空のものです。
- 株価が500円なら、500円×100株=約5万円
- 株価が2,000円なら、2,000円×100株=約20万円
- 株価が6,000円なら、6,000円×100株=約60万円
同じ「100株」でも、株価によって必要な金額は大きく変わります。さらに、株価は毎日動くため、買いたいと思ったときの金額は、その時点の株価で確認する必要があります。
JPXの「売買単位の統一」に関するQ&Aには、上場会社に求められる「望ましい投資単位の水準」として、50万円未満が示されています(有価証券上場規程第445条)。個人投資家が投資しやすい環境を整えるための目安で、上場会社に対するものです。実際には、これを上回る投資単位の銘柄もあります。
また、JPXが2025年4月24日に公表した「少額投資の在り方に関する勉強会 報告書」には、個人投資家へのアンケート(2024年10〜11月実施、回答数9,901人)の結果が載っています。「個人投資家が求める投資単位の水準」は、10万円程度とする回答が最も多く、26.2%でした。同じ資料には、「手数料や売買可能時間などデメリットはあるがやむを得ず単元未満株売買を利用」という意見も紹介されています。少額から買える手段である一方、通常の売買と条件が違うことがある、ということです。
③ 単元未満株とは?法律上の位置づけ
JPXの用語集では、単元未満株式を「単元株制度において1単元に満たない数の株式」と説明しています。そして、議決権の存在を前提とする権利を除き、基本的に1単元以上の株式と同様の権利が与えられる、とされています。
会社法では、単元未満株主(単元未満株式を持つ株主)の権利も定められています。
| 項目 | 会社法などの定め(e-Gov法令検索の条文より) |
|---|---|
| 議決権 | 単元未満株主は、その単元未満株式について、株主総会で議決権を行使することができない(第189条第1項) |
| 定款で制限できない権利 | 会社は、定款で単元未満株主の権利を制限できるが、制限できない権利が列挙されている。買取請求権や残余財産の分配を受ける権利などのほか、法務省令(会社法施行規則第35条)で定める権利には、剰余金の配当を受ける権利も含まれる(第189条第2項) |
| 買取請求 | 単元未満株主は、会社に対し、持っている単元未満株式を買い取るよう請求できる(第192条第1項) |
これは「法律上の基本的な位置づけ」です。証券会社のサービスで買った株の管理や権利の扱いは、次の章のとおり、サービスの内容によって違います。
④ 単元未満株サービスの仕組みと、通常の売買との違い
通常の100株単位の売買は、取引所の市場で行われます。これに対し、単元未満株は、証券会社の「単元未満株サービス」を通じて売買するのが一般的で、呼び名は「ミニ株」「S株」など証券会社ごとに異なります。
日本証券業協会の用語集では、株式ミニ投資を「取引所の定める1売買単位に満たない株式の定型的な方法による売買取引」で、「1売買単位の10分の1単位の株式の持分又はその整数倍の株数を、証券会社との間で売買する」ものと説明しています。協会が公表している「株式ミニ投資約款(モデル)」には、この取引の基本的な形が示されています。ここでは、その内容のうち、通常の売買との違いがわかりやすい点を紹介します。
| 項目 | 通常の100株単位の売買 | 株式ミニ投資(モデル約款の内容) |
|---|---|---|
| 売買の相手方 | 取引所の市場で、他の投資家の注文と合わせて売買が成立する | 原則として、証券会社を相手方とする売買(証券会社が定める方法で執行) |
| 売買が成立するタイミングと価格 | 取引時間中に、注文方法(成行・指値など)に応じて成立する | 注文の日の翌取引日に成立し、価格は、証券会社が定める取引所の翌取引日の始値、または出来高加重平均価格とされている |
| 注文の指定 | 銘柄・売買の区別・数量のほか、価格(指値)なども指定できる | 銘柄・売買の区別・数量を明示して注文する。1日に同一銘柄で買付け・売付けできるのは、1取引単位の9倍まで |
| 取り扱う銘柄 | 上場している銘柄 | 証券会社が選んだ銘柄(選定銘柄)に限られる |
この表は、あくまで日本証券業協会が示したモデル約款の内容です。S株など、ほかの呼び名のサービスや、実際の各社の約款は、仕組みが異なる場合があります。約定(売買が成立すること)の方法やタイミング、価格の決まり方、注文できる時間は、各社の公式サイトや約款でご確認ください。通常の市場での注文方法の違い(成行・指値)は、株の注文方法で説明しています。
「画面に出ている株価」で買えるとは限らない
モデル約款のように、翌取引日の始値などで成立する形のサービスでは、注文を出したときに見ていた株価と、実際に成立する価格が違うことがあります。通常の売買のように、その場で価格を指定できるとは限らないため、注文方法は申し込む前に確認しておきたいところです。
100株に達したときの扱い
モデル約款では、買い付けて保有する持分が単元株式数(100株)に達したときは、証券会社が定める日に、単元株と単元未満株とに区分する、と定められています。区分後の単元株は、約款の適用を受けない通常の株として管理されます。この点も、会社ごとに取り扱いが違う場合があります。
⑤ 配当・株主優待・議決権はどうなる?
気になるのは、配当や優待はもらえるのか、株主総会で投票できるのか、という点でしょう。確認できた範囲で整理します。
配当金
前の章で見たとおり、会社法上、単元未満株主の「剰余金の配当を受ける権利」は、定款でも制限できないとされています。配当を支払うかどうか、いくら支払うかは会社が決めます。日本証券業協会のモデル約款では、証券会社が管理している株式の配当金を、証券会社が本人に代わって受け取り、お客様に支払う、と定められています。配当金の仕組みや配当利回りは、配当金・配当利回りの基礎知識で、高配当株の考え方は高配当株投資とは?初心者が知っておきたい基礎で扱っています。
議決権
会社法第189条第1項により、単元未満株主は、その単元未満株式について議決権を行使できません。議決権を持てるのは、1単元(多くの会社では100株)以上を持っている場合です。また、モデル約款では、証券会社が管理する株式の議決権等については、証券会社は行使せず、お客様からの指示にも応じない、とされています。
株主優待
株主優待は、会社が独自に設けている制度で、各会社が内容を決めるものです。そのため、優待の対象になる株数や条件は、会社ごとに違います。モデル約款には、株主優待として支給される物品などを、証券会社が受け取って換金し、持分に応じて按分して支払う、という趣旨の定めがあります。つまり、優待品そのものがもらえるのではなく、換金した金額になる形が示されています。ただし、この点も各社のサービスによって違う可能性があります。優待をもらう目的で単元未満株を考えている場合は、その会社が公表している優待の条件と、利用する証券会社の取り扱いの両方を確認することが大切です。優待の基本的な仕組みは株主優待とは?初心者が知っておきたい基礎知識と注意点で扱っています。
⑥ 少額で株を買う方法を比べる|手数料とNISAの確認点
少額で投資をする主な方法
「少ない金額で投資を始めたい」ときの選択肢を、考え方の違いで並べました。どれが良いかは、目的や使えるお金によって変わります。
| 方法 | 特徴・考え方 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 単元株(100株単位) | 取引所の市場で、通常の注文方法で売買する。1単元以上なら議決権もある | 株価×100株の金額が用意できるか。手数料 |
| 単元未満株(ミニ株・S株など) | 1株などの少ない単位で買える。証券会社のサービスを通じて売買する | 取扱いの有無・対象銘柄・注文の方法・手数料・NISAでの扱い |
| 投資信託・ETF | 1つの商品の中で、複数の株などに分散して投資する形。個別の株とは仕組みが違う | 買付けの単位や、積立の最低金額は、会社・商品ごとに異なる |
投資信託とETFの違いは投資信託とETFの違い|初心者が知っておきたい選び方で、必要な金額の全体像は投資はいくらから始められる?少額で始める考え方で整理しています。1つの会社の株だけに資金を集めると、その会社の業績や株価の影響を大きく受けます。複数に分ける考え方は分散投資・ポートフォリオの考え方もご覧ください。
手数料は証券会社ごとに違う
単元株の売買にも、単元未満株の売買にも、手数料がかかる場合があります。手数料のしくみは、証券会社ごとに違います。この記事では具体的な金額や会社名は書きません。モデル約款にも、取扱料などを受渡しのときに受け取る定めはありますが、料金の水準は示されていません。少額で買うほど、手数料の比率が大きくなる場合もあるため、利用を考えている証券会社の公式サイトで、手数料と、実際の売買の条件を確認してください。証券会社を比べる観点は証券会社の選び方|初心者が最初に見るべきポイントで扱っています。
NISA口座で単元未満株を買えるかは、金融機関で確認
金融庁のNISA特設ウェブサイトでは、2024年からのNISAでは、つみたて投資枠で積立投資を続けながら、成長投資枠で個別銘柄に投資することも可能と説明されています。ただし、金融庁の同サイトのよくある質問や説明資料の範囲では、「単元未満株がNISA口座で買えるか」という点は確認できませんでした。NISA口座での取り扱いは、証券会社などの金融機関によって違う可能性があるため、口座を開く金融機関の案内で確認してください。NISAの枠の違いは新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の違いで、金融機関の選び方はNISA口座はどこで開く?証券会社比較の考え方で扱っています。
⑦ 始める前のチェックと、よくある疑問
単元未満株の利用を考えるときは、次の点を手元で確認してみてください。
- 利用する証券会社に、単元未満株サービスがあるか(呼び名も会社ごとに違う)
- 買いたい銘柄が、そのサービスの対象になっているか
- 注文から売買成立までの流れと、価格の決まり方
- 買うとき・売るときにかかる手数料
- 配当・優待・議決権の扱い(会社の公表情報と、証券会社の案内の両方)
- NISA口座で買えるかどうか
Q. 単元未満株は、100株を買う前の「お試し」にしてよいですか?
少ない金額から株を買う経験ができる、という面はあります。ただし、少額でも、株価が下がれば元本割れする可能性があります。買う前に、その会社の事業内容や業績、株価の動きを自分で確認することが大切です。
Q. 1株から買えるなら、100株単位の決まりは意味がないのですか?
いいえ。JPXの説明では、東京証券取引所は、個人投資者を含めて分かりやすく利便性の高い市場を目指して売買単位の統一を進めた、とされています。また、単元株式数は議決権の単位でもあります(会社法第188条)。1株から買える単元未満株は、証券会社のサービスとして別に提供されているもので、取引所の通常の売買の仕組みとは分けて考える必要があります。
単元未満株の取扱い、手数料、NISA口座での扱いなど、確認したい点は証券会社ごとに違います。比べるときの基本的な見方を、先に整理できます。
証券会社の選び方を見る →株式を買うには、証券会社で口座を開く必要があります。広告主の紹介によると、DMM株は初心者向けのサポートに力を入れている証券会社とのことです。単元未満株の取り扱いの有無、取り扱いの商品や口座の種類、手数料など、サービスの内容や利用条件は、公式サイトでご確認ください。ほかの金融機関が合う方もいますので、ご自身で比べて選んでください。
初心者も安心!サポート充実の【DMM株】 →📌 まとめ
- 東京証券取引所での売買は、各上場会社が定款で定めた単元株式数が単位。内国株の売買単位は、2018年10月1日に100株に統一された
- 通常の国内株の売買に必要な金額の目安は「株価×100株」。株価によって必要な金額は大きく変わる
- 単元未満株は1単元に満たない株式。会社法では、単元未満株主は議決権を行使できないが、剰余金の配当を受ける権利などは、定款でも制限できないとされている
- 単元未満株は、証券会社のサービス(ミニ株・S株など、呼び名は会社ごと)で売買するのが一般的。日本証券業協会のモデル約款では、証券会社を相手方に、注文の翌取引日の始値などで成立する形が示されており、通常の市場での売買とは条件が違う
- 優待は会社ごとの決まり、手数料・取扱銘柄・NISA口座での扱いは証券会社ごとの違い。公式の案内で確認する
- 少額で買えても、元本割れの可能性はある。迷ったら証券会社へ。最終判断はご自身で
- 日本取引所グループ「売買単位」(内国株の売買制度)(2026年10月確認)
- 日本取引所グループ「売買単位の統一」(同上)
- 日本取引所グループ「売買単位の統一に関するQ&A」(同上)
- 日本取引所グループ 用語集「単元株制度」・「単元未満株式」(同上)
- 東京証券取引所「少額投資の在り方に関する勉強会 報告書」(2025年4月24日)(同上)
- 日本証券業協会 用語集「株式ミニ投資」(同上)
- 日本証券業協会「株式ミニ投資約款」(モデル)(同上)
- e-Gov法令検索 会社法(第188条 単元株式数、第189条 単元未満株式についての権利の制限等、第192条 単元未満株式の買取りの請求)(同上)
- e-Gov法令検索 会社法施行規則(第35条 単元未満株式についての権利)(同上)
- 金融庁 NISA特設ウェブサイト「NISAを知る」・「よくある質問」(同上)
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘や個別の投資助言を行うものではありません。制度の内容は2026年10月時点で確認できた情報にもとづいており、変わる場合があります。単元未満株サービスの内容は証券会社によって異なります。実際の取り扱いや手数料は、利用する証券会社の最新の案内をご確認ください。投資にはご自身の判断と責任で臨んでください。投資には元本割れのリスクがあります。