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株価指数とは|日経平均株価・TOPIX・S&P500の違いと、インデックス投資との関係
① 株価指数とは|市場の値動きを1つの数字にしたもの
株価指数(インデックス)とは、たくさんの会社の株価をまとめて、1つの数字で表したものです。上場している会社は数多くあるため、1社ずつ株価を見ても、市場全体の様子は分かりにくいものです。そこで、あらかじめ決めたルールで会社を選び、決まった計算式で1本の数字にまとめたものが株価指数で、市場の様子を測る「ものさし」にあたります。
「何を対象にするか」と「どう計算するか」で性格が決まる
株価指数の性格は、次の2つのルールで決まります。
- 対象:どの市場の、どんな会社を入れるか(日本の特定の市場の銘柄に絞る、市場を広く網羅する、米国の大型株に絞る、など)
- 計算方法:どの会社の値動きを、どれくらい重く扱うか(株価そのものを平均する、会社の大きさに応じて重みをつける、など)
同じ日本の株式を対象にしていても、選ぶ会社や計算方法が違えば、指数の動きは変わります。日経平均株価とTOPIXが、同じ日に違う動きをすることがあるのは、このためです。
指数は「数字」であり、そのままでは買えない
先に大切なことをお伝えします。株価指数は計算された数字であり、指数そのものを買うことはできません。たとえばTOPIXは、JPXの説明によると、1968年1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化したものです。ですから、指数の数字はそのまま「1口いくら」という商品の値段ではありません。
「日経平均を買う」「S&P500を買う」というときは、実際には、その指数と同じような値動きを目指して運用されている投資信託やETFを買っています。JPXのETFの説明でも、ETFは大きく、TOPIXなどの株価指数に連動する「インデックス連動型」と、連動する対象がない「アクティブ運用型」に分かれるとされています。この点は⑥で詳しく見ます。
- 運用方法の違い(インデックスとアクティブ):インデックス投資とアクティブ投資の違い
- 投資信託とETFの売買のしかた・費用の違い:投資信託とETFの違い
- 投資信託のコストの見方:投資信託の選び方|信託報酬・純資産総額の見方
- この記事:株価指数そのものの仕組みと、主な3つの指数の違い
② 日経平均株価|東証プライム市場の225銘柄の株価を平均する指数
日経平均株価(日経225)は、日本経済新聞社が算出・公表している株価指数です。日本経済新聞社の算出要領(2026年10月1日版)によると、東京証券取引所のプライム市場に上場する銘柄から225銘柄を選び、その株価を使って算出する価格平均指数(株価平均型)とされています。算出の開始は1950年9月7日で、1949年5月16日までさかのぼって計算されています。
計算のしくみ|株価を合計して「除数」で割る
日経平均は、構成する各銘柄の株価(「株価換算係数」という数字で調整したもの)を合計し、「除数(じょすう)」という数字で割って計算します。もともとは銘柄数が除数でしたが、銘柄の入れ替えや株式分割などがあっても指数の数字がとぎれないよう、その都度、除数を修正して連続性を保っています。算出要領には、日経平均は基本的には単純平均の考え方にもとづく、と書かれています。
また、特定の銘柄の影響が大きくなりすぎないよう、ウエート(指数に占める割合)が一定の水準を超えた銘柄を調整する仕組み(キャップ調整比率)もあります。キャップ水準は、2024年10月以降の定期見直しでは10%とされています。
構成銘柄は年2回見直される
構成銘柄は、4月と10月の最初の営業日に行われる「定期見直し」で、市場での売買の活発さ(市場流動性)と業種のバランスをもとに入れ替えが検討されます。定期見直しで入れ替える銘柄数には、上限を3銘柄とするルールがあります(企業再編などによる入れ替えは含みません)。上場廃止などで欠員が出たときは「臨時入れ替え」で補充し、原則として225銘柄が維持されます。最新の構成銘柄は、日本経済新聞社の公式サイトでご確認ください。
③ TOPIX|幅広い銘柄を、浮動株の時価総額で測る指数
TOPIX(東証株価指数)は、JPXのグループ会社であるJPX総研が算出する株価指数です。JPXの説明では、日本の株式市場を広範に網羅するとともに、投資対象としての機能性を持つ「マーケット・ベンチマーク(市場の基準となる指標)」とされています。算出要領(2026年10月1日版)によると、東京証券取引所のプライム市場・スタンダード市場・グロース市場に上場する内国普通株式を対象に構成銘柄を選びます。
計算のしくみ|浮動株の時価総額で重みをつける
算出方法は浮動株時価総額加重型です。時価総額は「株価×発行済株式数」で表す会社の大きさのこと(株式投資の基本用語集でも扱っています)、浮動株はおおまかに言えば市場で売買されやすい株式のことです(算定方法はJPXが公開しています)。TOPIXでは、浮動株で調整した時価総額が大きい会社ほど、指数の動きに与える影響が大きくなります。ただし、1社の影響が大きくなりすぎないよう、ウエートの上限を10%とする仕組みがあります(JPXのファクトシートと算出要領)。
2022年の市場区分の再編と、TOPIXの見直し
2022年4月に東京証券取引所の市場区分がプライム・スタンダード・グロースに再編されたことをきっかけに、TOPIXは2段階で見直されています。JPXの「TOPIXの見直し」のページによると、内容は次のとおりです。
| 段階 | JPXの説明(要点) |
|---|---|
| 第1段階 | 2022年4月1日時点の構成銘柄は、選んだ市場に関わらず継続して採用。ただし流通株式時価総額が100億円未満の銘柄は「段階的ウエイト低減銘柄」とし、2022年10月末から2025年1月末まで、四半期ごとに10段階でウエイトを下げた。2025年1月末に完了 |
| 第2段階 | 全市場区分(プライム・スタンダード・グロース)を母集団として、売買の活発さ(流動性)を重視して構成銘柄を決める定期入替を、年1回(10月の最終営業日)行う。初回は2026年10月、2回目は2028年10月。初回で継続して選ばれない銘柄は、四半期ごとに8段階でウエイトを下げる |
JPXのファクトシートでは、2026年9月30日時点の構成銘柄数は1,636とされています。第2段階の初回の定期入替は2026年10月の最終営業日に予定されており、移行の期間中も構成銘柄やウエートは変わっていきます。最新の内容は、JPXの公式ページでご確認ください。
④ S&P500|米国の大型株500社で構成される指数
S&P500は、米国の指数算出会社であるS&P Dow Jones Indicesが算出する、米国株式の指数です。同社の算出方法の説明(S&P U.S. Indices Methodology)では、米国市場の大型株の部分(ラージキャップ)の値動きを測る指数で、米国株式市場の代表的な指標とみなされており、構成する会社は500社とされています。同社の公式ページには、米国株式市場の時価総額の大きな割合をカバーしているという趣旨の説明があります(ページや時点によって、カバー率の数字の書き方は異なるため、ここでは数字は載せません)。
どんな会社が対象になるか
同じ算出方法の説明(2026年7月版)には、対象になる会社の条件が書かれています。その一部を紹介すると、次のようなものがあります。
- 米国に本拠を置く会社であること
- NYSEやNasdaqなど、定められた米国の取引所に上場していること(店頭市場の銘柄は対象外)
- 普通株式であること(優先株式、ETF、ADR(米国預託証券)などは対象外)
これらは条件の一部で、ほかにも市場規模や流動性などの基準があります。実際にどの500社を入れるかは、S&P社内の「指数委員会」が適格基準にもとづいて判断します。算出方法の説明には、会社の数は500社に固定されていること、業種のバランスも考慮されること、委員会は月に1回開かれることが書かれています。
米ドルで表示される指数であること
S&P社の公式ページでは、S&P500は米ドルで表示されています。そのため、日本円で買える投資信託でS&P500に連動するものでは、円とドルの為替レートの動きも、投資の成果に関わってきます。この点は⑥で触れます。
⑤ 算出方法の違い|株価平均型と時価総額加重型
ここまでの3つの指数を、公表されている資料をもとに表にまとめます(2026年10月時点)。
| 比べるポイント | 日経平均株価 | TOPIX | S&P500 |
|---|---|---|---|
| 算出する会社 | 日本経済新聞社 | JPX総研(JPXのグループ会社) | S&P Dow Jones Indices |
| 対象 | 東証プライム市場に上場する225銘柄 | 東証プライム・スタンダード・グロース市場の内国普通株式から選定(2026年9月30日時点で1,636銘柄) | 米国の取引所に上場する米国企業のうち、大型株の500社 |
| 計算方法 | 株価平均型(株価換算係数で調整した株価の合計を除数で割る) | 浮動株時価総額加重型(1社のウエート上限10%) | 浮動株調整後の時価総額加重型 |
| 算出開始の時期 | 1950年9月7日 | 1969年7月1日(基準日は1968年1月4日で100) | 公表開始日(launch date)は1957年3月4日 |
| 構成の見直し | 年2回(4月・10月)の定期見直しと、欠員が出たときの臨時入れ替え | 年1回(10月の最終営業日)の定期入替(2026年10月以降) | S&P社の指数委員会が適格基準にもとづいて判断(委員会は月1回開催) |
仮の数字で考える|「株価が高い会社」と「時価総額が大きい会社」
株価平均型と時価総額加重型の違いを、仮の数字で考えてみます。次の2社だけで作った、架空の指数です(実在の会社や実際の数字ではありません)。
| 仮の会社 | 株価 | 発行済株式数 | 時価総額 |
|---|---|---|---|
| 会社A | 10,000円 | 100万株 | 100億円 |
| 会社B | 500円 | 2,000万株 | 100億円 |
2社の時価総額は同じです。ここで、2社の株価がそれぞれ1%上がったとします。
- 株価平均型:会社Aは100円、会社Bは5円、株価が上がります。株価の合計への影響は、会社Aが会社Bの20倍になります
- 時価総額加重型:2社の時価総額は同じなので、指数への影響も同じ大きさになります
実際の指数は、株価換算係数や浮動株比率、ウエート上限などの調整が入るため、この例ほど単純ではありません。それでも、株価平均型は株価の水準が高い銘柄の動きが、時価総額加重型は時価総額の大きい会社の動きが、指数に表れやすいという考え方の違いは確認できます。どちらが優れているということではなく、「何を映すものさしか」が違う、ということです。
なお、時価総額加重型でも、大きな会社が少数あると指数がその動きに左右されやすくなります。TOPIXや日経平均にウエート上限の仕組みがあるのは、このためと考えられます。
⑥ 指数に連動する投資信託・ETFとの関係|コスト・為替・配当の扱い
指数に連動するよう運用される投資信託やETFに投資する方法を、一般にインデックス投資といいます(くわしくはインデックス投資とアクティブ投資の違い)。ただし、連動する商品の値動きが、指数と完全に同じになるとは限りません。JPXのETFのリスクの説明では、ETFが指数の値動きに合わせて運用される商品であっても、配当落ちのタイミングの差、分配金の希薄化・濃縮化、有価証券を組み入れるコストなどにより、指数とETFの基準価額の値動きが一致しない場合があるとされています。
商品を見るときに確認したい4つの点
- 信託報酬などのコスト:連動する商品も、運用にかかる費用(信託報酬)が差し引かれます。JPXのETF銘柄一覧には、連動する指標ごとに商品名と信託報酬が並べて掲載されていて、同じ指標に連動する商品でも信託報酬が商品によって違うことが確認できます。コストの見方は投資信託の選び方|信託報酬・純資産総額の見方をご覧ください
- 為替の影響:外国の株式を対象とする場合は、株価指数の変動に加えて、現地通貨と円の為替の変動も考える必要があります(JPXのETFのリスクの説明)。S&P500に連動する商品が例です。為替ヘッジの考え方は海外ETFと為替ヘッジの考え方、円高・円安の影響は円安・円高が投資に与える影響の基礎知識で整理しています
- 配当を含む指数かどうか:同じ指数でも、配当を含まない種類と含む種類が算出されている場合があります。TOPIXには「配当なし」「配当込み」「税引後配当込み」が、S&P500にはプライスリターン、トータルリターン、ネット・トータルリターンがあると、それぞれの公表資料に書かれています。JPXのETF銘柄一覧にも、「TOPIX」と「TOPIX(配当込み)」のどちらに連動するかが分かれて載っています。分配金の扱いは投資信託の分配金とは?も参考にしてください
- 対象の範囲:1つの指数に連動する商品に投資すると、その指数が対象とする会社の範囲での分散になります。国や資産の種類をまたいだ分散とは別の話です。分散の考え方は分散投資・ポートフォリオの考え方で扱っています
投資信託とETFのどちらの形で持つかによる売買のしかたや費用の違いは投資信託とETFの違い|初心者が知っておきたい選び方に整理しています。NISAで買えるかどうかは商品ごとに違うため、新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の違いとあわせて、各金融機関の案内でご確認ください。
⑦ 指数の数字を見るときのチェックポイント
株価指数のニュースや商品の説明を見るときは、次の点を確認すると、数字の意味が読み取りやすくなります。
- どの国・どの市場の、どんな会社を対象にした指数か(日経平均株価は東証プライム市場の225銘柄、TOPIXは幅広い銘柄、S&P500は米国の大型株500社)
- 計算方法は株価平均型か、時価総額加重型か
- 配当を含む指数か、含まない指数か
- 円建てか、米ドル建てか(為替の影響を受けるか)。連動する商品なら、信託報酬などのコストはどうか
- 構成銘柄や算出ルールが見直されていないか(日経平均株価は年2回の定期見直し、TOPIXは2026年10月に初回の新しい定期入替が予定されています)
どの指数に連動する商品を選ぶかは、投資の目的や、持ちたい資産の範囲によって人それぞれ違います。この記事では、指数に順位をつけたり、特定の指数をすすめたりはしません。過去の値動きだけで判断せず、仕組みとコスト、為替の影響、元本割れの可能性を確認したうえで、ご自身で判断してください。毎月一定額を積み立てる方法は積立投資とドルコスト平均法、米国株や海外株の始め方は米国株・海外株投資の始め方で扱っています。
指数と同じような値動きを目指す運用と、指数を上回ることを目指す運用では、考え方も費用も変わります。その違いを別の記事で整理しています。
インデックス投資とアクティブ投資の違いを見る →株式投資の口座を検討している方向けの広告です。広告主の紹介によると、DMM株は、初心者向けのサポートを用意している証券会社とされています。取り扱っている商品、口座の種類、手数料など、サービスの内容や対象、利用条件は公式サイトでご確認ください。ほかの金融機関のほうが合う方もいらっしゃいますので、複数を比べたうえで選んでください。この広告は、この記事で取り上げた指数や特定の商品を紹介するものではありません。
初心者も安心!サポート充実の【DMM株】 →📌 まとめ
- 株価指数は、たくさんの会社の株価を決まったルールで1つの数字にまとめたもの。指数そのものは買えず、連動する投資信託やETFを通じて投資する
- 日経平均株価は、東証プライム市場の225銘柄の株価を平均する株価平均型で、日本経済新聞社が算出。定期見直しは年2回(4月・10月)
- TOPIXは、浮動株の時価総額で重みをつける指数で、JPX総研が算出。2022年の市場区分の再編を受けた見直しが進み、全市場区分を母集団とする年1回の定期入替が2026年10月に初めて行われる予定
- S&P500は、S&P Dow Jones Indicesが算出する米国の大型株500社の指数で、浮動株調整後の時価総額加重型。米ドルで表示される
- 株価平均型は株価の水準が高い銘柄の動きが、時価総額加重型は時価総額の大きい会社の動きが、指数に表れやすい
- 連動する商品でも、信託報酬などのコストや為替の影響があり、値動きが指数と一致しない場合がある。元本割れの可能性もあるため、最終判断はご自身で
- 日本経済新聞社「日経平均株価 算出要領」(2026年10月1日版。2026年10月確認)
- 日本取引所グループ「TOPIX(東証株価指数、TPX)」(同上)
- 日本取引所グループ「TOPIXの見直し」(同上。第1段階・第2段階のページを含む)
- JPX総研「東証指数算出要領(TOPIX編)」(2026年10月1日版)
- JPX総研「TOPIX ファクトシート」(2026年9月30日時点の資料)
- S&P Dow Jones Indices「S&P 500」(2026年10月確認。英語)
- S&P Dow Jones Indices「S&P U.S. Indices Methodology」(2026年7月版。英語)
- 日本取引所グループ「ETFの概要」(2026年10月確認)
- 日本取引所グループ「ETF 投資のリスク」(同上)
- 日本取引所グループ「ETF 銘柄一覧」(同上)
※この記事は、株価指数の仕組みを一般的に説明するための情報提供を目的としており、特定の指数・商品の売買の勧誘や、個別の投資助言を行うものではありません。算出ルールや構成銘柄は2026年10月時点で確認できた公表資料にもとづいており、今後変わる場合があります。指数に連動する商品にも元本割れの可能性があります。商品の詳細は、各商品の目論見書や運用会社の資料でご確認ください。購入するかどうかは、ご自身の判断で決めてください。