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リバランスとは|資産の配分がずれたときの考え方と、やり方の選択肢(初心者向け)

サイト管理人
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株式投資歴20年。米国株・海外株・FX投資の経験をもとに情報をお届けします。
投資を続けていると、はじめに決めた「株式はこのくらい、債券はこのくらい」という配分が、値動きによっていつの間にかずれていきます。そのずれを元に戻すことをリバランスといいます。ただ、「やったほうがいいの?」「どのくらいの頻度で?」「売ると税金がかかるのでは?」と迷う方も多いようです。この記事では、金融広報中央委員会の「知るぽると」、金融庁、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)、国税庁の公表情報を確認できた範囲で、リバランスの意味、やり方の選択肢、頻度や許容幅の考え方、税金とコストの注意点を整理します。分散投資の考え方そのものは分散投資・ポートフォリオの考え方|初心者向け基本、ロボアドバイザーはロボアドバイザーとは?メリット・デメリットと向いている人で扱っているため、この記事は「配分がずれたあと」に絞ります。特定の配分比率や、売買の時期、特定の商品をすすめることはしません。
⚠️ はじめにお読みください
この記事は、公的機関などが公表している情報のうち2026年10月に確認できた範囲をまとめた、一般的な解説です。リバランスを「する・しない」と決めるものではなく、どんな方法があり、何に気をつけるかを整理したものです。投資には元本割れの可能性があります。制度や税制、金融機関ごとの手数料や取り扱いは変わることがあります。記事中の数字の例は説明のための仮のもので、推奨ではありません。個別の判断は、利用中の金融機関、税務署、専門家に相談したうえで、ご自身で決めてください。

① リバランスとは|ずれた資産の配分を元に戻すこと

投資では、株式・債券・現金など、値動きの性質が違う資産を組み合わせて持つことがあります。この組み合わせをポートフォリオ、「株式何%・債券何%」といった比率を資産配分といいます。リバランスとは、値動きによってずれた資産配分を、当初決めた比率に近づけるよう調整することです。

金融広報中央委員会の「知るぽると」にある退職金の運用の解説では、自分のリスク許容度に合ったポートフォリオを組んでも、5年、10年以上と運用を続けるうちに、相場の変動による資産の偏りが少しずつ積み重なり、当初の保有比率と大きく変わることがある、と説明されています。そのため、定期的にポートフォリオを見直し、ずれが大きいときは見直す(=リバランス)とよい、という考え方が示されています。GPIFの用語集でも、リバランスは、ポートフォリオを組んだあとにその構成を調整していく手法と説明されています。GPIFは、基本ポートフォリオで定めた資産構成割合から離れないよう、適時に資産の売買等(リバランス)を行っているとされています。

仮の数字で見てみましょう

次の数字は、説明のための仮の例であり、この配分をすすめるものではありません。

時点 株式の割合 債券の割合
はじめに決めた配分(仮)50%50%
株式が値上がりしたあと(仮)60%40%

このように、株式が値上がりすると、何もしていなくても株式の割合が大きくなります。はじめに決めた比率より値動きの大きい資産の割合が高くなっているため、「想定していたより値動きの大きい持ち方になっている」可能性があります。この状態を元の50%・50%に近づけるのがリバランスです。

なお、リバランスは「相場を予想して売買する」ことではなく、自分で決めた配分に戻すための調整という位置づけで説明されることが一般的です。

② なぜ話題になるのか|リスクの水準を保つという考え方

リバランスがよく話題になる理由は、配分がずれるとリスク(価格の変動の大きさ)の水準も変わるからです。上の仮の例のように、値上がりした資産の割合が膨らむと、その資産が値下がりしたときの影響も大きくなります。逆に、リスクの小さい資産の割合が増えれば、想定より値動きの小さい持ち方になることもあります。

金融庁のウェブサイトに掲載されている資料(民間会社のイボットソン・アソシエイツ・ジャパン作成、2018年)には、過去のデータで、国内株式・外国株式・国内債券・外国債券の4資産に分散した場合に、リバランスを行ったほうが、行わなかった場合よりもリスク水準を抑えられていた、という趣旨の図が示されています。ただし、この資料はリバランス時の手数料や税金を考慮していないと明記されています。また、過去の結果が将来も同じになることを示すものではありません。

💡 ここで押さえたいこと
  • リバランスの主な目的は、収益を増やすことではなく、リスクの水準を保つことと説明されるのが一般的です
  • 配分を決めていない、あるいは1つの商品だけを持っている場合は、そもそも「戻す先の比率」がないため、まず現在の配分を把握するところから始まります
  • リバランスをするかどうか、どの程度行うかは、投資の目的・期間・資産額などで変わります。ここでは「するべき」とは言いません

配分を決める際の考え方は分散投資・ポートフォリオの考え方|初心者向け基本、目標の立て方は資産運用の目標設定|ライフプランに合わせた投資額の考え方で整理しています。

③ やり方の選択肢|売る・足す・任せる

リバランスのやり方には、いくつかの選択肢があります。ここでは一般的な考え方として並べます。どれがよいかは、口座の種類、金額、手間のかけ方、コストなどで変わるため、優劣はつけません。

方法 内容(一般的な考え方) 気をつけたい点
売却して買い直す 割合が増えた資産を一部売り、割合が減った資産を買い足して、比率を戻す 課税口座では売却益に税金がかかる場合がある。手数料や信託財産留保額などのコストがかかる場合がある。売却代金が入るまでに日数がかかる
新しい資金で調整する 売らずに、これから入れる資金を、割合が低い資産に多めに振り向ける(積立の配分を変える方法を含む) 戻るまでに時間がかかる場合がある。ずれが大きいと、新しい資金だけでは戻しきれないこともある
分配金・配当を使う 受け取った分配金や配当を、割合が低い資産の購入にあてる 金額が小さい場合は、調整できる幅も小さい。課税口座では分配金や配当に課税される場合がある
自動的に調整される商品に任せる リバランスが組み込まれた投資信託(バランス型)に任せる。ロボアドバイザーなど、調整まで含めたサービスもある(内容はサービスごとに確認) 自分で比率を決められない場合がある。コスト(信託報酬、サービスの手数料)は商品・サービスごとに異なる

売却して買い直す方法

もっとも基本的な形です。ただし、課税口座で売ると、利益が出ている分に税金がかかる場合があります(次の章で説明します)。また、投資信託の売却代金が支払われるまでには日数がかかり、知るぽるとの解説(平成30年4月の掲載)では、申込みから4営業日目以降、海外の株式や債券に投資する投資信託は5営業日目以降が一般的とされています。実際の日数は商品や販売会社によって異なります。

新しい資金で調整する方法

毎月の積立をしている場合は、これから買う分の配分を変えることで、売却せずにずれを小さくしていく考え方もあります。たとえば、割合が大きくなった資産の積立額を減らし、小さくなった資産の積立額を増やす、といった形です。売却がないため、課税口座でも売却益への課税が起こらない点は特徴ですが、時間をかけて少しずつ戻す方法になります。積立投資の基本は積立投資とドルコスト平均法をご覧ください。

自動的に調整される商品に任せる方法

知るぽるとの解説では、投資経験が少なく、運用に自信がない人が老後資金を投資信託で運用する場合の選択肢として、自動的にリバランスを行ってくれるバランス型と呼ばれる投資信託の検討が挙げられています。ロボアドバイザーについては、配分の調整まで含めて任せる仕組みかどうか、サービスごとに公式サイトでの確認が必要です。いずれも、自分で比率を細かく決められない場合があること、信託報酬やサービスの手数料がかかることは、あらかじめ確認が必要です。投資信託のコストの見方は投資信託の選び方|信託報酬・純資産総額の見方、ロボアドバイザーの特徴はロボアドバイザーとは?メリット・デメリットと向いている人で整理しています。

④ 頻度と許容幅の考え方|決まった正解はありません

「どのくらいの頻度で行えばよいか」はよくある疑問ですが、誰にでも当てはまる決まった正解はありません。公表されている資料から確認できた、考え方の型と数字の例を整理します。

2つの型:定期型と乖離型

金融庁のウェブサイトに掲載されている、前の章と同じ資料では、リバランスの方法を次の2つに分けて説明しています。

型 内容
定期型定期的なタイミング(たとえば年に1回など)で、当初の配分比率に戻す方法
乖離型当初の比率からのずれ(乖離)が、あらかじめ決めた水準に達したときに戻す方法

同じ資料には、定期型では「月次」「6か月ごと」「1年ごと」「3年ごと」「5年ごと」、乖離型では「5%変化ごと」「10%変化ごと」といった条件で、過去データを比較した図が示されています。資料では、期間や乖離の幅にかかわらず、リバランスを行わなかった場合よりもリスク水準を抑えられていたとされていますが、前の章のとおり、手数料や税金は考慮されていません。

公的な資料にある数字の例

つまり、公的な資料でも、見直しの頻度や許容する幅は「例」や「それぞれの運用の事情に合わせた設定」として示されており、一つの数字に決まっているわけではありません。年1回で十分と考える人、ずれが一定以上になったときだけ動く人、積立の配分で少しずつ調整する人など、続けやすい方法は人によって異なります。大切なのは、その場の気分ではなく、あらかじめ決めたルールにもとづいて見直すという考え方です。

⑤ 税金とコストの注意|課税口座とNISAで違う点

売却をともなうリバランスでは、税金とコストの確認が欠かせません。ここでは、公的機関の公表内容で確認できた基本だけを整理します。

課税口座(特定口座・一般口座)の場合

国税庁のタックスアンサー(番号1463「株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」)では、上場株式等を売って利益が出た場合の譲渡所得等には、税率20%(所得税15%、住民税5%)が適用されると説明されています。このほかに、復興特別所得税が所得税とあわせて申告・納付される扱いになっています。つまり、課税口座で値上がりした資産を売って配分を戻すと、その利益に税金がかかる場合があります。損失が出ている場合などの扱いは、投資にかかる税金の基本|NISA以外の課税口座の仕組みで整理しています。

NISA口座の場合

金融庁のNISA特設ウェブサイトでは、NISA口座内の商品を売却した場合、翌年以降、売却した商品の簿価(取得金額)の分だけ非課税投資枠が復活して再利用できると説明されています。一方で、同じ資料に「NISA口座で保有している商品を売却した場合に損益がなくなるということではありません」とも書かれています。リバランスの観点では、次の点に気をつけたいところです。

このため、NISA口座の中だけで配分を調整する場合も、売却と買い直しの時期にずれが生じる可能性があります。新しい資金の振り向け先を変える方法(前の章)も、あわせて検討されることがあります。

手数料・信託財産留保額・売買コスト

投資信託の場合、知るぽるとの解説(平成30年4月の掲載)では、換金時に信託財産留保額が徴収されるものと、徴収されないものがあるとされています。これは、換金にともなって投資信託が組み入れている証券を売る費用について、投資家間の公平性を図るために、換金を申し込んだ投資家から一定額を徴収するものです。徴収された額は投資信託の財産に入ります。また、株式やETFを売買する場合は、売買手数料がかかる場合があります(金額は証券会社によって異なります)。リバランスのたびにこうしたコストがかかる可能性があるため、頻繁に行うほど負担が積み重なりやすい点には注意が必要です。具体的な金額は、利用中の商品の目論見書(商品の説明書)や証券会社の案内で確認してください。

⑥ やりすぎに注意|続けやすいルールの作り方

リバランスは、行えば行うほどよいというものではありません。次の点は、一般的な注意として知っておくとよいでしょう。

💡 見直すときの確認リスト(一般的な例)
  • はじめに決めた資産配分は何か(決めていなければ、まず現在の配分を書き出す)
  • いまの配分は、どのくらいずれているか
  • 課税口座で持っているか、NISA口座で持っているか(売却時の税金の扱いが違う)
  • 新しい資金や積立の配分で調整できるか
  • 売却する場合、手数料・信託財産留保額・税金はいくらか
  • 自動的に調整される商品に任せる選択肢はあるか(コストも含めて確認)

インデックス投資やアクティブ投資の違いはインデックス投資とアクティブ投資の違いで、制度や商品の選び方はそれぞれの記事で整理しています。リバランスの方法に迷ったときは、利用している金融機関の窓口や、公的な相談窓口で確認してから進める方法もあります。

資産配分の考え方をもう一度おさらいしたい方へ

リバランスの前提になるのは、自分の資産配分をどう考えるかです。分散投資とポートフォリオの基本を整理した記事があります。

分散投資の基本を見る →
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株式投資の口座を検討している方へ

リバランスの考え方とは別に、株式や投資信託を売買するための証券会社の口座を検討している方もいると思います。広告主の紹介によると、DMM株は初心者向けのサポートを用意しているサービスとのことです。取り扱いの商品、口座の種類、手数料など、サービスの内容や利用条件は、公式サイトでご確認ください。ほかの金融機関が合う方もいますので、ご自身で比べて選んでください。

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📌 まとめ

  • リバランスとは、値動きによってずれた資産配分を、当初決めた比率に近づけるよう調整すること。主な目的は、リスクの水準を保つことと説明されるのが一般的
  • やり方の選択肢は、売却して買い直す、新しい資金や積立の配分で調整する、分配金・配当を使う、バランス型ファンドやロボアドバイザーなどに任せる、など。どれがよいかは人によって違う
  • 頻度や許容幅に決まった正解はない。知るぽるとでは「年1回など定期的に見直す」「5%以上乖離したら見直す」が例として示されている。GPIFの乖離許容幅は公的年金の運用のためのもので、個人の目安ではない
  • 課税口座で売却すると利益に税金がかかる場合がある(所得税15%・住民税5%。復興特別所得税は別)。NISA口座は売却益に課税されないが、枠が戻るのは翌年以降で、戻るのは簿価の分
  • 手数料、信託財産留保額、売買コストがかかる場合がある。頻繁な売買はコストがかさみやすいので、あらかじめルールを決めておく考え方がある
  • 投資には元本割れの可能性がある。この記事は特定の配分や売買の時期をすすめるものではなく、最終判断はご自身で

※本記事は、リバランスについての一般的な解説です。特定の金融商品の勧誘、資産配分や売買時期に関する個別の助言、税務相談を行うものではありません。内容は2026年10月に確認できた情報にもとづき、今後変わる場合があります。投資には元本割れの可能性があります。手数料や取り扱いは金融機関・商品ごとに異なります。個別の税額や手続きは金融機関・税務署・税理士にご確認ください。