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NISAの金融機関を変更するには|手続きの時期と流れ、変更するときの注意点

サイト管理人
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株式投資歴20年。米国株・海外株・FX投資の経験をもとに情報をお届けします。
「ほかの証券会社や銀行に乗り換えたいけれど、これまでの積立や保有している商品はどうなるの?」と迷っている方は少なくありません。NISAでは、一定の手続きをすればNISA口座を開設する金融機関を変更できます。ただし、変更できる時期が決まっていること、その年にすでに買付けをしていると変更できないこと、保有している商品は変更後の口座に移せないことなど、知っておきたい点があります。この記事では、金融庁などの公表情報と法令の条文にもとづいて整理します。「変更したほうがよい」「しないほうがよい」といった助言をするものではありません。
⚠️ はじめにお読みください
この記事は2026年10月時点で確認できた公表情報をもとにした、一般的な説明です。制度や手続きの運用は、今後変更される場合があります。また、書類の名称や受付方法、かかる日数は金融機関によって異なります。特定の金融機関や商品をすすめるものではなく、投資助言でもありません。投資には元本割れ(投資したお金より価値が下がること)の可能性があります。実際の手続きは、現在の金融機関と変更先の金融機関の案内を確認し、最終的な判断はご自身で行ってください。

① 結論:変更はできるが、押さえる点は3つ

金融庁の「よくある質問」では、NISAで利用する金融機関の変更は可能と案内されています。年単位で変更できるとされており、「一度口座を開いたら一生そこから動けない」というわけではありません。ただし、次の3点は最初に押さえておきたいところです。

💡 変更前に確認したい3つのこと
  • 時期:変更後の金融機関でNISAを使いたい年の「前年の10月1日から、その年の9月30日まで」に手続きをします
  • 買付けの有無:その年に、変更前の金融機関のNISA口座で上場株式や投資信託などを買い付けていると、その年分は変更できません
  • 保有商品:変更前の口座で保有している商品は、変更後のNISA口座に移すことはできません

この記事は、すでにNISA口座を持っている方が金融機関を変える場合の話です。まだNISA口座を開いていない方は、NISA口座はどこで開く?証券会社比較の考え方や証券会社の選び方|初心者が最初に見るべきポイントを先にご覧ください。つみたて投資枠・成長投資枠の違いは新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠の違いで整理しています。

② 変更できる時期と手続きの流れ

手続きができる期間

金融庁の「よくある質問」では、変更後の金融機関でNISA口座を使おうとする年(年分)の前年10月1日からその年の9月30日までの間に、書類を提出する必要があると説明されています。租税特別措置法(第37条の14)の条文でも、変更の届出は、勘定が設けられる日の属する年の前年10月1日から1年を経過する日までの間にするとされています。

日本証券業協会(証券会社などの業界団体)のQ&Aも同じ期間の考え方を示しています。この記事を書いている2026年10月19日の時点では、2026年分の手続き期間(2025年10月1日〜2026年9月30日)は終了し、2027年分の手続き期間(2026年10月1日〜2027年9月30日)に入っています。つまり、いまから変更する場合は2027年分としての変更になります。9月30日を過ぎるとその年分の変更はできないため、年の後半は期限に注意が必要です。

手続きは「変更前」と「変更後」の2段階

金融庁や日本証券業協会の説明をまとめると、基本の流れは次のとおりです。

順番 手続き 内容
① 変更前の金融機関で「金融商品取引業者等変更届出書」を提出 提出すると、その金融機関から「勘定廃止通知書」が交付されます
② 変更後の金融機関に「勘定廃止通知書」と「非課税口座開設届出書」を提出 変更後の金融機関でNISA口座が開設されます

「勘定廃止通知書」は、「その年のNISAの枠(勘定)を、元の金融機関では使わなくなりました」という内容を、元の金融機関が書類にしたものです。日本証券業協会のQ&Aには、データでの提供も認められているものの、交付や提供の方法は証券会社によって異なるとあります。また、変更前の金融機関での手続きは「概ね1週間程度」の見込みで、変更後は口座が開設されるまでの日数が金融機関によって異なるとされています。年初から使い始めたい場合は、余裕をもって早めに動くと安心です。

③ 変更できないのはどんなとき?

その年に、変更前の口座で買付けをしている場合

金融庁の「よくある質問」では、「金融商品取引業者等変更届出書」を提出する日以前に、変更前の金融機関のNISA口座で既に上場株式等の受入れをしているときは、その年分についての金融機関の変更はできないと説明されています。日本証券業協会のQ&Aも、変更したい年分の属する年の1月1日以降に、変更前の口座で買付けがあった場合は、その年分は変更できないとしています。

💡 説明用の例(仕組みを説明するための仮の設定です)
  • 2026年10月に手続きして、2027年分から変更する場合:2027年分の手続き期間は2026年10月1日から始まっているため、手続きできます(2027年分は、まだ変更前の口座で買付けをしていないため)
  • 2027年に入り、すでに変更前の口座で買付けをしたあとに「やはり変更したい」と思った場合:2027年分の変更はできません。次に変更できるのは、2028年分の手続き期間(2027年10月1日〜2028年9月30日)になります

つみたて投資枠で毎月自動で積み立てている場合は、特に注意が必要です。毎月の買付けが始まっている年は、その時点で「すでに買付けをした年」になるためです。変更後の金融機関でNISAを使いたい年が近づいているなら、その年の積立設定をどうするかも含めて、先に変更前の金融機関の案内を確認しておくと安心です。

18歳未満のNISA口座の場合

日本証券業協会のQ&Aと金融庁のNISA特設サイトでは、18歳未満のNISA口座は金融機関の変更ができないと説明されています。口座を廃止して再開設する方法はありますが、条件によっては過去の非課税分が遡って課税される場合があるとされています。該当する方は、最新の案内を金融庁の特設サイトや金融機関で確認してください。

④ すでに保有している商品はどうなる?

変更前の口座に残り、非課税のまま保有できる

日本証券業協会のQ&Aでは、金融機関を変更した場合であっても、変更前の金融機関のNISA口座で保有している上場株式や公募株式投資信託などの配当金・売買益は、引き続き非課税の適用が受けられると説明されています。条文の側でも、変更の届出で廃止されるのは、その年の「勘定」(NISAの枠)であり、NISA口座そのものを廃止する手続き(非課税口座廃止届出書)とは別の扱いになっています。

つまり、変更を考えるときは、「これから新しく買う分は変更後の金融機関」「これまでに買った分は変更前の金融機関に残る」という二本立てになります。

変更後の口座に「移す」ことはできない

日本証券業協会のQ&Aには、変更前の金融機関のNISA口座で保有している上場株式や公募株式投資信託などを、変更後の金融機関のNISA口座に移すことはできない、と明記されています。変更後の金融機関へまとめて引っ越したい場合でも、NISAの非課税のまま移す方法は示されていません。

非課税保有限度額は引き継がれる

NISAには、生涯で非課税で保有できる金額の上限(非課税保有限度額)があります。日本証券業協会のQ&Aでは、金融機関を変更しても、変更前の口座で保有している商品の買付代金は非課税保有額に含まれると説明されています。2026年10月時点で、18歳以上の限度額は1人1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)です。

また、変更前の口座の商品を売却して非課税保有額が減った分は、翌年以降に、変更後の金融機関のNISA口座で、年間投資枠の範囲内で新たな投資に使えるとされています。売却と枠の戻り方の詳しい仕組みはNISAで売却したら枠は復活する?仕組みと注意点で整理しています。

非課税をやめて「移す」方法もあるが、条件と影響がある

NISA口座の商品を特定口座や一般口座などの課税口座に移すこと自体はできます。日本証券業協会のQ&Aによると、次のような点があります。

「変更後へまとめて移す」ためにNISAの商品を課税口座へ移すと、非課税のメリットを手放す形になります。税金の仕組みは投資にかかる税金の基本|NISA以外の課税口座の仕組み、特定口座と一般口座の違いは特定口座と一般口座の違い|投資の確定申告の基礎で扱っています。具体的な取扱いは、金融機関や税務署、専門家に確認してください。

⑤ 変更するときの注意点

NISA口座を二重に開かないようにする

NISA口座は、1人につき同じ年に1つの金融機関でしか使えません。日本証券業協会のQ&Aでは、変更後の金融機関でNISA口座を開設するときは、二重開設でないことを税務署を通じて確認するとされています。また、金融機関によっては、その確認が取れるまでNISA口座での取引が制限される場合がある、とされています。

同じQ&Aには、二重開設が後で確認された場合、無効になった口座で買い付けた上場株式等は、当初から一般口座で買い付けたものとして扱われる、ともあります。変更前の金融機関の手続きが済む前に、新しい金融機関で別にNISA口座を申し込まないようにしましょう。

変更後の年は、元の金融機関では新しく買えない

日本証券業協会のQ&Aには、たとえば翌年から別の金融機関でNISA口座を使う場合、その翌年に元の金融機関のNISA口座で新たに上場株式等を買い付けることはできない、と書かれています。元の金融機関に保有している商品は残りますが、新しい買付けは変更後の金融機関で行います。

つみたて投資枠と成長投資枠は同じ金融機関で使う

金融庁の「よくある質問」では、つみたて投資枠と成長投資枠を別々の金融機関で利用することはできない、とされています。「つみたて投資枠は今の会社で続けて、成長投資枠だけ別の会社で使う」といった使い分けはできません。どちらの枠も、その年に使う金融機関は1つです。

変更先の取扱商品・手数料・つみたての設定を、手続きの前に確認する

変更後の金融機関では、取扱商品や手数料、積立の設定方法が変わる場合があります。いま積み立てている投資信託が変更後も取り扱われているかは、各社の案内で確認するしかありません。比べ方はNISA口座はどこで開く?証券会社比較の考え方で扱っています。手続きの書類や期限も、金融機関ごとに異なるうえ、9月30日に間に合わないとその年分の変更ができなくなるため、早めに動くと安心です。

⑥ 変更を考えるときの整理のしかた

変えるかどうかは人によって事情が違うため、この記事では「変えたほうがよい」とも「変えないほうがよい」とも言えません。整理のしかたとして、「何に不満や不便があるのか」「変更で解決するか(保有商品は元の金融機関に残ります)」「いまの積立を変更後も続けられるか」「何年分から変更するか」を書き出してみる方法があります。

変更先の金融機関を選ぶ際の見方は、証券会社の選び方|初心者が最初に見るべきポイントにまとめています。投資を続けるうえでよくある失敗は、新NISAでよくある失敗をまとめた記事も参考になります。

⑦ よくある疑問

Q. 金融機関を変更すると、これまでの非課税は無駄になりますか?

日本証券業協会のQ&Aでは、変更前の金融機関のNISA口座で保有している商品の配当金等や売買益は、引き続き非課税の適用が受けられるとされています。変更の手続きだけで、保有中の商品の非課税が失われるわけではありません。

Q. 年の途中で変更できますか?

手続きの期間(変更したい年分の前年10月1日から、その年の9月30日まで)であれば、年の途中でも手続きできます。ただし、その年の1月1日以降に、変更前の口座で買付けをしている場合は、その年分は変更できません。

Q. 結局、どの金融機関に変更するのがよいですか?

この記事では、特定の金融機関をすすめることはしません。何を重視するかは人によって違うため、各金融機関の案内を比べたり、窓口や専門家に相談したりしてください。

変更先を考えるときは、まず比べ方の確認から

取扱商品や手数料、積立の設定方法は、金融機関によって異なります。変更先を考える前に、証券会社の見比べ方を確認できます。

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📌 まとめ

  • NISAの金融機関の変更は、金融庁の案内で「可能」とされている(年単位)
  • 手続きの期間は、変更後の金融機関でNISAを使いたい年の前年10月1日からその年の9月30日まで。2026年10月時点では、2027年分の手続きが受付期間中
  • 流れは、変更前で「金融商品取引業者等変更届出書」を出して「勘定廃止通知書」を受け取り、変更後で「非課税口座開設届出書」とあわせて提出する
  • その年に、変更前の口座で買付けをしていると、その年分は変更できない。18歳未満は金融機関の変更ができない
  • 保有している商品は変更前の口座に残り、非課税のまま保有できる。変更後のNISA口座へ移すことはできず、非課税保有限度額にも含まれる
  • つみたて投資枠と成長投資枠は同じ金融機関で使う。NISA口座の二重開設には注意する
  • 取扱商品や積立の設定は、変更後の金融機関の案内で事前に確認し、最終判断はご自身で行う
📚 参考にした公的機関などの情報
  • 金融庁「よくある質問:NISA特設ウェブサイト」(金融機関の変更に関するQ&A、2026年10月確認)
  • 金融庁「NISAを知る:NISA特設ウェブサイト」(18歳未満の金融機関変更に関する記載、2026年10月確認)
  • 租税特別措置法 第37条の14(e-Gov法令検索、2026年10月確認)
  • 日本証券業協会「2024年以降のNISAに関するQ&A」2026年9月版(金融機関の変更、保有商品の扱い、課税口座への移管など。業界団体の資料です)

※この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の勧誘や個別の投資助言を行うものではありません。制度の内容や取扱いは、法改正や金融機関によって変わる場合があります。実際のお手続きは、各公的機関の最新の公表資料、利用中の金融機関、税務署や専門家にご確認ください。投資にはご自身の判断と責任で臨んでください。投資には元本割れのリスクがあります。